先日乗り合わせた友人の車の中で聴いたエルヴィス・コステロの「Man out of time」のメロディがどうにも頭から抜けなくなって、それであればCD買おうと思いヴァージン・メガストアへ。地元のヴァージンは何故かコステロが充実しているから、この曲が入ってる「Imperial Bedroom」も勿論ストックしてあった。

Imperial Bedroom

Imperial Bedroom

ビートルズのレコーディング・エンジニアとして著名なジェフ・エメリックがプロデュースしたコステロの意欲作なのだが、リリース当時(1982年)はあまりヒットしなかった。音楽スタイル的に拡散しすぎているのが原因かもしれないが、それこそがコステロの魅力の本質でもある。
甘いバラードの映画主題歌でヒットを飛ばしたかと思えば、ジャズやクラシックの企画盤を次から次へとリリース、ライヴでは70年代の尖がりまくったロックチューンでギターかき鳴らし、ふとTVを点けてみるとミュージック・フェアで中島美嘉と競演していたりもする。そういえばオースティン・パワーズの2作目で何の脈絡も無くいきなり登場してギター抱えて歌っていたのもコステロだったな。とにかくそんなアーティストはコステロ以外には考えられない。
リリースから20年以上も経過しているアルバムだけど、今聴いても全く古さを感じさせないという事実は驚愕に値するね。ジャンルを超越した、自身の確固たるスタイルがあったからこそ今においても耐えうる作品として存在し続ける事が可能なのかも。