皆様お盆はいかがお過ごしでしたでしょうか。僕は県内の沿岸に住む親友宅に数日転がり込んだのですが、なかなか充実したお休みを満喫いたしました。昔からのバンド仲間なので、やはり音楽的な話題に花が咲いた訳ですが、その時にあるDVDを見せてもらいました。それがこれ。

ドラマティック・ライブ~DRAMATIC TOUR 2003~ [DVD]

ドラマティック・ライブ~DRAMATIC TOUR 2003~ [DVD]

今となっては相当に話題の人物なので、いまさら僕がああだこうだ書き連ねるのも無粋かと思いもするのですが、知らない人は今からでも遅くは無いので是非チェックを。

所謂インストゥルメンタル・ギタリストとして押尾コータローは認知されている訳ですが、このDVDを見て感じるのは、彼は「芸人」だな、と。本人も恐らく聴かせる事と同等、若しくはそれ以上に「見せる」事にこだわりを持ってギターに取り組んでいる事がこのDVDでよーく判ります。それが端的に示されているのが「一人メンバー紹介」。ギターを駆使してドラムやベース、三味線等の擬態を行い、あたかもステージ上に他のメンバーがいるかのようなパフォーマンスを見せてくれるのですが、これが生半可なテクニックでは到底出来ないほど高度な水準の代物。ギターを弾く人ならば恐らく誰もがテクニックを身に着けようと考えるのですが、多くの場合、それは単に「難しいフレーズ=凄い」という自己満足的なレベルに終始してしまいがち。でも彼の場合は表現する上での必然性からテクニックを駆使しているのであって、且つそのテクニックを活用する事によってお客さんに感銘を与える結果になっている。つまり凄腕のマジシャンみたいな存在だと思う。どうやるのかは判らないけれど、とにかく凄いし面白い、そんな感じか。

勿論、確実に耳を捉えるナンバーも彼は披露してくれる訳であって、その硬軟使い分けが彼のステージをバラエティ豊かな物にしている。だからこそどちらかと言うとマイナーイメージが強いインストの世界に籍を置きながら一般的な認知がこれだけ高くなったのだろうね。

生で見てみたいなあ、と思っていたら、ありゃ、秋にツアーでこっちにも来るじゃないですか。これは是非行ってみよう。