Lost in Hollywood

アメリカはカリフォルニア州ロスアンジェルス。はい、この街から連想する物は?

LAレイカーズ、うーん、確かにね。ユニバーサル・スタジオ、それも間違ってないね。

でも、80年代に10代だった俺にとってはメタル、ヘヴィメタルLAメタルなんスよ。太陽がさんさんと降り注ぐ明るいイメージとメタルとはなんとも不釣合い、と一般の方々なら眉をひそめるんだろうが、80年代にはアメリカンメタルの聖地だった訳ですよ、LAは。これはアメリカのショービズがLAに集中しているのが大きな要因。80年代に人気ジャンルの一つだったメタルがそのショービズの中心で隆盛を誇るのも当然の結果だった訳だ。そもそも音楽に限らず映画産業もLAが中心。だからその世界で一旗挙げようという連中はこぞってLAを目指す訳ですね。これを日本に当てはめれば「東京で成功しちゃる!」というノリと一緒でしょうか。

でも地域柄、LAメタルは一般的に連想されるメタルとは大きく異なる。確かに見た目のイメージはド派手で、日本で言うところの「ヘビメタの人(金髪・反重力ヘアスタイル・化粧・レザーのブーツ・・・ その辺りか)」そのまんまなんですが、サウンドは実に心地よい。今、LAメタルのバンド群を改めて聴いてみると普通のポップスとなんら変わりない物も多い。歪んだギターとビッグなドラムサウンドが鳴り響くポップス、と言えば良いのかな。

当然この傾向は日本にも飛び火している訳で、当時、そして現在においてもその影響は容易に聴いて取れる。「ああ、メタル。SEX MACHINEGUNSとかでしょ、今で言えば」とか思ったあなたは甘い。彼らの場合、見た目はLAの影響が大きいがサウンド的にはジャーマン・メタルだ。じゃあ、何なのかと言えばB'ZとかEVERY LITTLE THING辺りのギターバンドだね。あ、あとジャニーズ系のアイドルソングTOKIOなんてかなりメタルだよ。SMAPもその昔メタルバンドの曲をライヴで歌ってたしね。これは木村拓哉の趣味が大きく影響してるのかなあ。