Gasoline Alley

runt51502005-06-17

7月から日本ツアーが始まる英国3大ギタリストの一人、Jeff Beck。この人の場合、70年代以降はインストがメインのギタリストというイメージが強いし、僕が99年に東京国際フォーラムで見た時も全曲インストナンバーでセットリストが占められていた(本来歌ものであるThe Beatlesの「Day In The Life」を見事にギターで「歌わせていた」事には圧巻だった)。しかしながら今回のツアーには久々にヴォーカリストが帯同する。Jimmy Hallがそのヴォーカリストなのだが、やはりJeffのバンドのヴォーカリストといえばRod Stewartでしょう。

最近はアメリカン・スタンダードを歌った企画盤がヒットしているRodですが(トヨタエスティマのCMでも彼が歌ったチャーリー・チャップリンの「Smile」が最近使われてるね)、そういうマッタリ系の歌も良いんだけど、僕は60年代後半から70年代中盤にかけてのガツンと来るロック、ブルーズ調のRodが最高だと思うなあ。

Jeffとバンドを組んでいた時代、そしてその後ソロと並行してFacesでも活動していた頃のRodは「田舎くさい」ロックンロールを歌わせると、とても良い味を出すんだよね。ロックというよりは土着的なフォークに近いアコースティックな音像の中にRodのしゃがれたヴォーカルが絡んでくると、なんかイギリスの牧歌的な田舎の風景が見えてくる気がする。でもその音から見えてくる風景は決して晴れ渡ってはいない、どんよりとした雨雲交じりのちょっと寂しげな風景。だからこの鬱陶しい季節に車の中でRodの70年代のアルバムなんか聴いてると、ちょっと一人で田舎に車を走らせたくなってしまう。

でも2日後に控えてるツーリングが雨に見舞われたらやっぱり嫌だけどね、わははは。

Reason to Believe: Complete Mercury Studio Recordings (Dig)

Reason to Believe: Complete Mercury Studio Recordings (Dig)