来年からF1・日本GPの開催地を富士スピードウェイに変更する事が決定したそうで。僕がF1の存在を知ったのが1977年にこの富士で行われた2回目の日本GPのTV中継。この時はマクラーレンを駆るジェームズ・ハントが優勝しているのだが、そのハントが乗っていたMarlboroをモチーフにしたカラーリングのマシンがあまりにもかっこよくて、その年のクリスマスプレゼントには優勝マシン、マクラーレンM23のミニカーを買ってもらったんだったよな、そういえば。
この時の日本GPは観客が死亡する事故が発生しており、それが故に翌年以降の日本GPの開催は見送られ、結果、日本GPの復活は1987年まで待たなければならなかったのだが、80年代以降の日本GPは皆さんご存知、鈴鹿で開催されている。つまり富士にF1が戻るのは30年ぶり、という事になる訳だ。
今回富士で再び開催される一番の理由は相当にトヨタが努力した(富士はトヨタが所有するサーキット)事に尽きる、と思うのだが、これは87年にホンダが鈴鹿での開催に尽力した事と同様なのだと思う。ただ寂しいのはそのトヨタのマシンを駆るのが日本人ではない、という点。実質的なエースドライバーと考えて良いであろうヤルノ・トゥルーリはデビュー当時から日本での人気は高いし、才能を持つドライバーである事は事実。ただ、87年に中嶋悟をホンダが強力にプッシュして日本でのF1の認知に努力奔走したように、トヨタにも同じ様な形で自国ドライバーを育成する努力を求めたい、というのがファンなら誰しもが考える事だろう。勝負の世界に判官贔屓な感情を持ち込むのはナンセンス、だという事は判っているのだけれど、トリノのフィギュア・スケートや先日のWBCを見るに付け、やはり自分が最も好きであろうスポーツの世界でも同じ様な感覚で応援したいよな、と思わずにはいられないのだ。
でもそんな事を言っておきながら、自分は今までトヨタの車を所有した事は一度も無いし、今乗ってる車に至っては日本車では無いんだけどさ。