先週の土曜日から有給消化も含めての5連休だったりする。あと二日も休みがあるのは嬉しいね。本当は今日はボードに行く予定だったのだが、天候不順と睡眠不足でキャンセル。久々に映画を見たいなと思い、スピルバーグの「ミュンヘン」を鑑賞。
僕は10年程前まではスピルバーグの映画はあまり好きではなかった。だって何も頭に残らないから。派手だけれども中身の薄い映画を作る監督、そんなイメージ。作品自体は何の感銘も受けなかったが、「プライベート・ライアン」の作品冒頭に延々と続く大殺戮シーン、あれは正直、相当の恐怖を覚えたので、もしかするとその辺りから印象が変わったのかも。今は彼の映画は大好きだ。だってここ最近の作品は基本的にじっくり見せる作品が多いからね。
ミュンヘン」を見る前に考えていたのは、どのようにして劇作品としての体裁を保つのだろうか、という事。飽くまでも史実をベースとした作品、しかも終わりの見えない憎しみの連鎖が話しの中心にあり、それは今においても続いている現実。どのようにして作品としての終息に向かうのだろうか、それが僕が感じていた疑問だった。果たして、この作品のクライマックスは作品中の時間軸上での終盤にあるのではなく、飽くまでも事件の発端、オリンピック選手団の虐殺にあるのだな、というのが見終わった後の感想。不謹慎な言い方をすると、見る者は「どのようにしてそのシーンが再現されているのか」という点に、この作品への一番の興味を持っている筈だ。それを上手く活用した事によって、恐怖、矛盾、絶望、悲哀を観客に最大限のインパクトをもってしてぶつける事に成功している。それらの恐怖や矛盾が監督からのステートメントであって、この作品のテーマだったのだろう。あれだけやるせなくて悲しい気分になるシーンは久々に見た。今晩はそれがちょっと頭から離れそうも無い。

話は変わって昨日の事。6月のライヴに向けてリハーサル。やっと歌いながらギターを弾く感覚が判って来た気がする。結局は反復練習して体に染み込ませるしかないみたいだ。ただ、未だに羞恥心が先行して、蚊の鳴くような声でしか歌えない。こんな事では人前に出た瞬間テンパるのは目に見えている。やはりロン毛のヅラが必要か? 髪が長いと顔が隠れるからあんまり恥ずかしくないんだよな。