2112

タワーレコードのポイントが貯まったので何か見ようと思い、下記のDVDと交換。

トロント・ロックス [DVD]

トロント・ロックス [DVD]

2年前にSARSが世界規模で猛威を振るった事は記憶に新しいが、その際、北米大陸で深刻な被害を受けたのがカナダのトロントだった。そのトロントの復興を目的としてThe Rolling Stonesが中心となり開催された野外フェスがこの「Toronto Rocks」。他の出演者はAC/DC、Guess Who、ダン・エイクロイドジェームズ・ベルーシ等なのだが、恐らくカナダを代表するアーティストという事で選択されたであろう、Rushもこのラインナップの中に名を連ねている。
Rushは70年代前半から現在に至るまで第一線で活躍する、それこそカナダを象徴するようなビッグバンドの一つ。メンバーはゲディ・リー(Vo、B、Key)、アレックス・ライフソン(G)、ニール・パート(Dr)のたった3人なのだが、ゲディのマルチプレイヤー振り(歌ってベース弾きながら、足でシンセを弾いたりします)やニール・パートの超絶ドラミング等から「ロック界最強のトリオ」なんて呼ばれてる。ほぼ必ずといって良い程、変拍子を絡めたリズムチェンジがある複雑な楽曲、ニール・パートの書く知的な歌詞世界等も彼らの特徴で、ロックというジャンルから想像されるデカダンなイメージとは正反対な、インテリジェンスもまたRushの個性。その個性が世界的な人気を誇る要因となったのは明白であり、故にその後、カナダから出てくる後進バンドも同じ北米でありながらどこかアメリカのバンドとは違う知的さを持っているように感じるのはこのRushの影響が大きいからかもしれない。
高校時代、ベースを練習するにはテクニカルな曲を習うのが良いかも、という事でこのRushのアルバムは良く聴いていた。でも弾いたり、また聴いたりすると気が付いたのが、ただ単に難しい事をやったり音数の多いベースを弾けば「凄い」という事になる訳ではなく、曲にマッチしたフレーズを弾くからこそその楽曲が引き立つのであって、ゲディ・リーはその辺りをよく理解した上で作曲しているという事実だった。物凄くテクニック的に難しいんだけど、とてもグルーヴ感のあるベース、そういえば良いのだろうか。未だにとても真似は出来ません。
Rushは定期的にツアーも行っているバンドなのだけど、日本でライヴを行ったのは1984年の一回限りでそれ以降全く日本に来る気配は無い。聞く所によるとギャラや経費が高すぎて折り合いが付かないらしい。なんでも武道館を7〜8回ぐらい満員にしないと赤字になるそうだ。そのくらいの回数、武道館を満員に出来る海外のアーティストってBon Joviかクラプトンぐらいだもんなあ。一生、生で見る事は出来ないお気に入りのバンド、という事になるんだろうか。
R30/ [DVD] [Import]

R30/ [DVD] [Import]

去年の結成30年記念ライヴが収められた最新DVD。ボーナスで70年代〜80年代の映像も納められてます。
Farewell to Kings

Farewell to Kings

個人的にはこれがベスト。大学時代、中古で買ったレコードを何度も聴き返しては感心してた。
2112

2112

一般的に言われるRushの最高傑作の一つ。タイトル曲「2112」は壮大な組曲で、管理社会と化した未来社会をテーマにしたディストピア的SF世界が綴られる。同じ2112年でもドラえもんとは大きな差があるぞ。