Ordinary Man

平均的な日本人(特に男性)にとって、マンガは身近な存在だろう。恐らく多くの人が「自分が非常に思い入れを強く持つ作品」を挙げる事が出来るだろうし、もしかするとその人の人生に大きな影響を与えた作品であるかもしれない。「キャプテン翼」を読んでサッカーを始めた、なんてのは良い例だろうね。とにかくそのくらい身近で、当たり前に身の回りにある物、それが日本人にとってのマンガだと思う。
30代を過ぎた頃から全くと言って良いほどマンガを読まなくなった。別に嫌いになった訳ではなく、単に読む時間が無くなってしまっただけなのだが、この数年、目にするマンガと言うと新聞の4コマぐらいだろうか。
でも子供の頃は本当にマンガばかり読んでいた。僕が育った家庭の場合、父親がマンガ好きな人なので(昭和一ケタ生まれにしては珍しいのではないだろうか)特別、マンガを読む事を禁止されたりした事は無かったし、僕が小学生の頃などは「早くジャンプ読ませて」なんて言いながら、毎週僕が少年ジャンプを買ってくるのを楽しみにしていたほどだ。
ところで生まれて初めて読んだマンガはドラえもんなのだが、それとほぼ同時期に読み始めたマンガがある。スヌーピーチャーリー・ブラウンでお馴染みの「ピーナッツ」がそれ。僕が子供の頃、祖父宅では週刊朝日を定期購読しており、当時日本ではその週刊朝日「ピーナッツ」が連載されていた。勿論子供なので週刊誌の内容に興味がある筈など無いのだが、ただ単にスヌーピーやチャーリーらの姿を見たいが為に雑誌を手に取っていた記憶が今でもある。その週刊朝日に載っていた「ピーナッツ」は当然日本語に翻訳されていたのだが、言語の英文も欄外に記載されていて、良く判らないながらも「へー、英語ではこう言うんだ」なんて思ったりもした。
それから10年以上経って大学の英文科に入学したのだが、その時に仲良くなった同級生が「これ、英語の勉強になるんだよね」と言いながら見せてくれたのが単行本版の「ピーナッツ」。ああ、懐かしいなあ、と思いつつも、もしかすると俺が英語に親しみを持つようになったのはもしかするとこれかもしれないと、ふと考えた。まあ、大学で学んだ事はあまり実生活には役立っていないんだけど・・・
でもスヌーピーウッドストックは今でも大好きなんだけど、しかしながら実際の犬は怖くて駄目なんだよなあ・・・ オバQの気持ちが良く判るよ。