Larger than Life

音楽業界大手のユニバーサル・ミュージックでは新たな商品展開として「でかジャケCD」をスタートさせるとか。「でかジャケCD」とはつまり30cmx30cmのアナログLPサイズのジャケットの中にCDを封入した商品の事。どうやらネット配信による音楽のダウンロード販売に対抗する意味合いがあるようなのだが、これってどうなんだろ? 僕はアナログレコードがまだ当たり前だった頃を良く知る世代で、CDの登場もリアルタイムで目の当たりにしている。ジャケットが小さくなって味気なくなった事には確かに落胆も感じるのだけれど、正直に言ってCDはその名の通り「コンパクト」なのが最大の利点だと思う。レコードだと買った直後にポケットにしまう事も出来ないし、家での保管場所にも苦労する。この「でかジャケCD」はあくまでもインテリアとしての性格付けが大きいように感じるのだけれど・・・

僕の記憶が間違っていなければ、CDが販売開始された当時はレコードサイズのケースに商品が梱包されていたように思う。全てのCDがそうだった訳では無いと思うのだが、初めて見たクラシックのCDは確かそうだった。何故かという事を考えてみると、まだCDは普及していない商品である為、CD用のラックが無いお店がその殆どだったからではないだろうか。故にレコード棚をCD用に活用する為にわざわざレコードサイズのケースの中にCDを梱包したと。

また、今から10年ほど前までアメリカ盤のCDはトールケースという縦長の箱(30cmx12cm程度の大きさだった)に入れられて販売されていたのだが、これも同じ理由からだった。レコード用の棚の真ん中に仕切りを入れればこのトールケース仕様のCD棚が即時準備できるので、お店側はCD用にお店を改装する必要が無い、という事だね。あと、日本以上に万引きが多い国なので、大きい方が盗まれにくいという意味合いもあったそうだ。

僕はいまさらカサ張って収納に困る商品を買おうとは思わないけれど、高校生の頃に買った思い出深いレコードは手放さずに保管している。社会人になって金銭的な余裕も出来、CDで買いなおした作品も多いんだけど、やっぱり当時買った物は大切な思い出がそこに詰まっている様な気がしてね。あ、あとはCDよりレコードの方が音が良い、という作品も結構あるんですよ、意外かもしれないけどね。
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Back on the streets/Gary Moore
確か高校2年の夏頃に中古盤で買った気が。僕の心の師匠の代表作はやっぱりアナログと言えども手放せない。聴く時は勿論CDだけどね。